台所のリフォームは、暮らしを大きく変える魅力的な投資ですが、その一方で、決して安い買い物ではありません。計画を立てるにあたり、まず把握しておきたいのが、どれくらいの費用がかかるのかという「相場観」です。台所リフォームの費用は、どのような工事を行うか、そしてどのグレードのシステムキッチンを選ぶかによって、大きく変動します。一般的な費用相場として、既存のキッチンと同じ位置で、新しいシステムキッチンに交換するだけのリフォームであれば、おおよそ50万円から150万円程度が目安となります。この費用には、システムキッチン本体の価格のほか、古いキッチンの解体・撤去費用、新しいキッチンの組み立て・設置費用、給排水や電気、ガスの接続工事費などが含まれます。キッチンのグレードが、費用を左右する最も大きな要因です。シンプルな機能の普及価格帯のキッチンであれば、工事費込みで50万円台から実現可能な場合もありますが、ハイグレードな素材や、食洗機、高機能なレンジフードなどを搭載したミドルクラスからハイクラスのキッチンになると、100万円を超えることが一般的です。もし、キッチンの位置を移動したり、壁付けキッチンから対面式キッチンに変更したりするなど、間取りの変更を伴うリフォームを行う場合は、費用はさらに高くなります。壁の解体や新設、床や壁紙の内装工事、電気配線や給排水管の延長工事などが必要になるため、総額で200万円以上かかることも珍しくありません。これらの費用を少しでも賢く抑えるためには、いくつかのコツがあります。まず、リフォームの目的を明確にし、機能に優先順位をつけることです。例えば、食洗機は絶対に譲れないけれど、コンロの機能は基本的なもので十分、といったように、自分たちにとって本当に必要なものを見極め、オーバースペックな機能や素材は選ばないことが大切です。また、複数のリフォーム会社から詳細な見積もりを取り、価格と提案内容をじっくり比較検討することは必須です。同じ仕様の工事でも、会社によって金額は大きく異なります。DIYを取り入れるのも有効な手段です。例えば、キッチンの壁のタイル貼りや塗装など、専門技術がなくても挑戦できる部分を自分たちの手で行うことで、工事費を節約し、住まいへの愛着を深めることができます。