ずっと夢見ていた自宅のリフォーム。雑誌やネットで情報を集めてはいたものの、どうしても実物の質感がイメージできず、私は意を決して大手メーカーのリフォームショールームを訪れることにしました。入り口を一歩踏み出すと、そこには最新のキッチンや浴室、洗練されたリビングの空間が整然と並んでおり、まるで未来の自分の家を覗き見しているような高揚感に包まれました。案内してくれたアドバイザーの方は、私の漠然とした不安を丁寧に聞き取りながら、まずはキッチンのコーナーへと導いてくれました。カタログで見ていたときは「どれも同じだろう」と思っていたシンクの素材も、実際に触れてみるとステンレスの硬質な安心感や、人工大理石の柔らかい温もりの違いがはっきりと分かりました。特に驚いたのは、最新のレンジフードの静音性です。スイッチを入れた瞬間の静かさは実物を見なければ決して理解できなかったでしょう。その後、浴室の展示エリアでは、床の柔らかさに感動しました。冬場の冷たさを軽減するというその特殊な素材を素足で踏むことはできませんでしたが、指先で押してみるだけでその弾力性が伝わり、高齢の母との暮らしにも安心だと確信しました。ショールームを回るうちに、私は自分の本当の好みが、モダンな無機質さではなく、木目を活かしたナチュラルなスタイルであることにも気づかされました。いくつもの色のサンプルを壁のパネルに当てはめて比較することで、光の当たり方による表情の変化を実感できたのは大きな収穫でした。また、ショールームの一角にあるVR体験コーナーでは、ゴーグルを装着することで自分の家の図面に基づいた完成予想図を立体的に見ることができました。通路の幅が適切か、収納の扉を開けたときに圧迫感がないかといった、図面だけでは判断しにくい細部を事前に確認できたことは、リフォームへの大きな安心感に繋がりました。見学を終える頃には、最初抱いていた不安は消え去り、新しい生活への具体的な期待で胸がいっぱいになっていました。ショールームは単なる商品の展示場所ではなく、自分でも気づいていなかった「理想の暮らし」を掘り起こしてくれる場所なのだと、身をもって実感した一日となりました。
初めてのショールーム見学で理想の家を見つけた日